島根県鹿足郡日原町出身の画家。素軒は旧家伊藤家の三男にとして生れ本名は猶一郎。はじめ京都の今尾景年の下で日本画を学んだ。
第6回帝展に「鯉二題」を出品して入選。明治42(1909)年から大正2(1913)年まで洋画を志して渡米、ボストン美術館の平治物語絵巻を模写したほか、洋画も修め、明治45年エール大学Art
School修了。
大正14(1925)年に「池二題」で帝展に入選、コイの絵の名手として知られるようになった。 滞米4年の後帰国してからは和洋折衷の絵を描き、さらに鯉絵を中心とした日本画に専念した。
昭和16−26年ごろ三隅町、浜田市等に滞在し水彩や水墨で描いた画帳などもある。
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「父 伊藤素軒」より
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